食中毒とは、
食中毒の原因となる細菌やウイルス、
もしくは、有毒な物質がついた食べ物を食べることによって、
げりや腹痛、発熱、はきけなどの症状が出る病気のことです。
食中毒の原因によって、
病気の症状や食べてから病気になるまでの時間はさまざまです。
時には命にもかかわるとてもこわい病気です。
今回は、冬に多いウイルスによる食中毒について紹介します。
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食中毒を引き起こすウイルスについて
食中毒の原因を大きく分けると、
サルモネラなどの細菌による細菌性食中毒、
メタノールなどの化学物質による食中毒、
フグ毒・カビ毒などの自然毒による食中毒及び、
ウイルスによるウイルス性食中毒の4つに分類されます。
ノロウイルス
冬季に発生する食中毒のほとんどは、ウイルスが原因です。
その中でも、90%以上がノロウイルスによって引き起こされています。
原因食品は生カキや魚介類が多いです。
ノロウイルスの症状について
ノロウイルスに感染した食材を摂取後、
1~2日後に突然吐き気に襲われ、
嘔吐や下痢が1~2日くらい続きます。
また、頭痛、発熱、咽頭痛など、
カゼとよく似た症状が見られる場合もあります。
これらの症状が出ているとき、
嘔吐物や糞便中にウイルスが排泄されているので、
家族などへの二次感染に注意が必要です。
このウイルスが猛威を振るうのは、冬季のみです。
夏季には、このウイルスの感染報告はありません。
ノロウイルスの予防策について
生カキや魚介類にノロウイルスが感染している場合が多いです。
ですので、カキなど貝類は生食を避け、加熱処理をしましょう。
加熱は、85℃~90℃で90秒間以上必要です。
湯通し程度の不十分な加熱では、ウイルスの感染力は失われません。
また、カキなど貝類に使った水が、他の食材にかからないようにしましょう。
下痢、カゼの症状がある場合は、
ノロウイルスに感染している可能性があります。
この場合は、他の人に移さないように、調理を行わないようにしましょう。
ノロウイルスの治療法について
ウィルスが原因なので、特効薬はありません。
感染するとひどい嘔吐や下痢に苦しむ人が多いですが、
この時に吐き気止めや下痢止め薬を服用してはいけません。
嘔吐や下痢は、ウイルスを体外に排出するはたらきでもあるため、
無理に下痢を止めると腸内に留まり続け、
ものすごい勢いで増殖してしまいます。
一時的に吐き気や下痢が止まっても、
病状は悪化している状態になり、結果として回復が遅れてしまうのです。
服用するなら、痛み止めや整腸剤、
腸の動きを止めない下痢止め薬を選びましょう。
大人の場合は、症状が軽快するまでの1~2日かかります。
症状がおさまるまでは、
嘔吐や下痢でからだの水分が失われやすいので、
経口補水液やスポーツドリンクなどで、
少しずつこまめに水分補給を行いましょう。
水分だけを補給すると、体内の塩分が薄くなってしまいます。
排尿などで水分と塩分が体外に排出されると、
ますます体内の塩分は薄くなります。
そして、さらに水分補給すると負のスパイラル発生します。
究極に塩分がなくなった体は、危険な状態となり、
小さいお子さまだと痙攣をおこしてしまうかもしれませんので注意が必要です。
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ロタウイルス
冬場にみられる乳幼児下痢症の原因ウイルスです。
ロタウィルスは、非常に感染力の強いウイルスで、
免疫のない小児では、
6か月~2歳くらいまでに必ずと言っていいほど経験する病気です。
乳幼児の冬の急性の下痢症の8割以上を占めます。
ロタウィルスの症状について
生後4ヶ月から2歳位までの乳幼児に多発し、
激しい嘔吐、激しい下痢が起こります。
突然の嘔吐から始まり、水様性の下痢がみられます。
ウィルスの影響で、
便に色をつける胆汁がうまく分泌されず
下痢便の色は、米のトギ汁様の白色
または、黄白色が大量に、1日に何度も出ます。
白色便下痢症と呼ばれることもあります。
また、37度くらいの微熱を伴うこともあります。
ロタウィルスの予防策について
ロタウィルススワクチンを飲んで予防します。
こちらは、任意接種になります。
ロタウィルスに、かかってしまうと根本的な治療法はありませんが、
ワクチンで重症になるのを約90%防ぐことができます。
生後6週から接種でき、4週間隔で2回または3回接種します。
接種できる期間が短いので、
初回接種を、できれば生後2か月の誕生日、
遅くとも、生後3か月半過ぎまでに
受けるように、かかりつけ医と相談しましょう。
ロタウィルスの治療法について
ウィルスが原因なので、特効薬はありません。
下痢がはげしいですが、下痢止めは有効ではありません。
ウィルスが排泄されず、
かえって病状が長引くことがありますので注意が必要です。
体内の水分が失われる、脱水症の予防 が大切です。
吐き気のある時は、無理に食べさせなくても大丈夫です。
水分も少量ずつ小分けにしてあげてください。
冷たい飲み物はおなかが刺激されるので、少し温めた方がいいでしょう。
嘔吐で飲み物が飲めない場合は、
点滴治療が必要となるので、
迷わず小児科を受診してください。
合併症がなければ、普通嘔吐は1~2日で、
下痢は1週間くらいでおさまり、だんだん黄色くなって治ります。
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最後に
最後までご覧いただき、
有難うございます。
その他の健康についても、
紹介していますので、参考にしてみてください。
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