自然薯の育て方について 上手に美味しく育てるコツを紹介します

自然生は日本原産種の希少な植物で、
貴族の宮廷食・健康食、
そして山薬として漢方薬にも珍重され、
古くから日本人と関わりの深い植物です。

栽培が難しいと言われておりますが、
本来は自然の山野で自生している植物ですから、
その環境的な条件を整えてやれば、
思いのほか簡単に山の幸として育ちます。

そこで今回は、
自然薯の育て方について
上手に美味しく育てるコツを紹介します。

 

 

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自然薯について

日本の山野に自生しているつる植物で、
細長いクネクネとした形状をしています。

品質は大変優れており、
以前は栽培が困難で山掘りが主流でしたが、
パイプ栽培が普及し、
形状の真っすぐな自然薯が流通するようになりました。

自然薯

 

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自然薯の育て方について

自然薯は、ヤマノイモ科ヤマノイモ属に属するつる性の多年草です。

自然薯は春に種芋を植え付け、
晩秋に地上部が枯れた頃、地中深くから、
長く伸びた芋を掘り取り、収穫します。

収穫する芋は毎年、新しく形成され、
春に植えた種芋は新しい芋の養分となり、
しぼんでいきます。

芋は細長く伸び、長いものでは100cmを超えるものもあります。

芋の粘りは非常に強く、
春になると、芋の長さが30cmくらいと短い
「短形自然薯」の種芋が種苗店などに並ぶので、
それを育てるのもよいですね。

自然薯は成長すると、つる(葉腋)にムカゴがきます。
ついたムカゴは食用にしたり、繁殖に利用できます。

つるにつくムカゴが少ないほど、
地中の芋は大きくなるので、
地中の芋を大きくする場合は、
ムカゴを早めに取り除きましょう。

短形自然薯

緑色が植え付け時期
赤色が収穫時期です。

 

 

土づくりについて

 

使用する道具

 

畑は使用する2週間前までに耕し(深さ20~30cm程度)、
苦土石灰を適量散布して、土とよく混ぜておきます。

続いて、畝を立てる場所の中央(種芋を植える位置)に、
深さ100cm(短形自然薯は50cm)、
幅25cm(スコップの幅)の植え溝を掘ります。

植え溝は掘ったら、すぐに埋め戻すが、
その際、芋が変形する原因となる、
石などが混じらないように注意しましょう。

芋の伸びる場所(植え溝)が深く耕してあれば、
畑全面を深く耕す必要はありません。

芋の変形や変色などの原因になるので、
植え溝には堆肥などの肥料分は混ぜないようにします。

元肥は萌芽後に施す(生育初期は種芋に蓄積された養分で育ち、土壌からの養分吸収は少ないため)。

 

pHは6.0〜6.5が目安です。
苦土石灰をまいて、調整しましょう。
土壌酸度計があれば、それぞれの植物に合った土づくりに便利です。

 

 

硬い土層があるなどの理由で、
畑を深く耕すことが出来ない場合は、
波板栽培や、パイプ栽培おすすめです。

波板栽培では、長さ120cmの波板を20度の角度で傾けて畑に置いて、
土をかぶせ、その上に種芋を植えます。

晩秋、埋めた波板を掘り出せば、
芋を折ることなく、収穫ができます。

 

波板栽培の動画です。
参考にしてみて下さい。

↓       ↓         ↓

 

 

そのほか、地中に埋めた塩ビ製のパイプの中で芋を肥大させて、
芋の掘り取りを簡単にした栽培方法(パイプ栽培)もあります。

 

パイプ栽培の動画です。
参考にしてみて下さい。

↓       ↓         ↓

 

 

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自然薯を植えていきます

 

使用する道具

 

種芋の植え付けは、
4月中旬から5月中旬頃に行います。

畝の中央(植え溝の真上)に種芋を植え付けます。
種芋には子イモ、または切りイモを使用すします。

子イモはムカゴを前年の春から晩秋までの間、
育てたもので、切らずにそのまま植えます。

切りイモは大きな芋を切り分けたもので、
1片あたり60~80gに分割して、
切り口を乾かしてから植えます。

種イモはどこで切っても芽が出てくるので、60~80g程度の大きさに切って利用しよう。

 

芽が出るまでには、2~4週間ほどかかります。

 

畝の中央に深さ5㎝くらいの溝をつけて、
種芋を植え付けます。


株同士の間隔は、30cmくらい空けましょう。
薄く土を被せ、たっぷりと水やりをします。

 

ムカゴから子イモを作る場合は、
春にムカゴを畑に植え付け(覆土3cm、株間6cm、条間20cm)、
晩秋まで育てるます。
翌春になったら種芋として植え付けます。

茎についている、
小さな芋が、
ムカゴです。

 

梅雨が明けたら、土壌の乾燥を防ぐため、
株元に敷きワラをしましょう。

 

 

 

蔓が伸びる前に支柱を立てます

 

使用する道具

 

植え付けから2~4週間ほど、
山芋(長芋)は地上に芽を生やします。

そこからツルを生やす前に、
2mの支柱を立てておきます。

発芽したところから15~20cm離して、
3本の支柱で合掌式に立てるとよいですよ。
伸びてきたツルは、麻紐などで軽く支柱に結びつけていきます。

 

 

自然薯の肥料の与え方について

 

使用する道具

  • たい肥

 

6月下旬と7月下旬~8月上旬の2回、
完熟堆肥を追加で施します。

堆肥と土を混ぜあわせたら、
株元に寄せておくと生育がよくなります。

 

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自然薯を収穫します

収穫は地上部が枯れてきた頃が収穫の目安です。

株の周囲にスコップを入れて土を崩し、
折らないように芋を掘り取ります。

 

 

保存する場合は、芋をポリ袋に入れて、
3~5℃くらいの冷暗所に置きましょう。

温暖な地域では、掘り出さないで、
畑で越冬させることもできます。

つるにつくムカゴの収穫は9月上旬頃から行います。
収穫したムカゴは、ご飯と一緒に炊いて、
ムカゴ飯などにするとおいしいですよ。

 

 

自然薯の病害虫対策について

自然薯の害虫対策について

 

使用する道具

 

アブラムシ

殺虫剤「ベニカR乳剤」や殺虫殺菌剤「ベニカグリーンVスプレー」を散布しましょう。
植えつけ時に殺虫剤「GFオルトラン粒剤」を植え穴に、さらに生育時には株元へ散布しておくと、アブラムシの発生を抑える効果が持続します。

 

 

ヤマノイモコガ

トレボン乳剤、マブリック水和剤20を散布します。

 

 

 

自然薯の病気対策について

 

使用する道具

 

葉渋病

Zボルドー、ラビライト水和剤を散布します。

 

 

炭疽病

ダコニール1000を散布します。

 

 

 

まとめ

自然薯に着いたムカゴは、
そのままほっておくと、
土の中の芋が育ちませんので、
9月ごろに取りましょう。

 

 

 

最後に

最後までご覧いただき、
有難うございます。

 

その他の野菜の育て方も、
紹介していますので、参考にしてみてください。

野菜の育て方について(目次)

 

 

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