梅干しの効能について 梅干しは腐らない? なぜ腐らないのか? おばあちゃんの知恵を検証

暮らしの知識

実際、梅干しを買ってみると

賞味期限が記載されているものと、

記載されていないものがあります。

賞味期限が記載されていないものは、腐らないそうです。

これはどうしてでしょうか?

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スーパーなどで売っている梅干しは、賞味期限がある

スーパーなどで売っている梅干は、塩

分薄めで旨味調味料を混ぜてあったり

生産量を増やすため、

すぐ漬かるようなものを使っているものが多いので、

保存食というものではなくなってきています。

スーパーなどで売っている梅干しは、

せいぜい10%くらいの塩分しかありません。

そうなると、賞味期限が書いてあります。

賞味期限は半年程度です。

私は探して20%くらいのをネットで購入していますが、

こちらは賞味期限はないです。

もちろん常温保存です。

 

本来の梅干しとは

梅干し作りは、まず梅の実を塩で漬けることから始まります。

これを梅漬けと呼び、これを干したものが梅干しです。

伝統的な製法では天日で3~4日間干しします。

これを容器に入れて冷暗所で熟成させます。

漬けるときに使う塩は梅の実の10%前後が一般的なのですが、

塩と重石で水分が抜かれた後に干されるため、

塩分は20%以上に高まります。

さらに、これにシソが加わると、さらに保存性が高まります。

シソ独特の香り成分である、

ペリルアルデヒドには抗菌防腐作用あります。

スーパーなどで売られている梅干しは、

これを、40℃程度のぬるま湯につけて

塩抜きをしているので、時間の経過とともに腐ります。

 

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食品が腐る原因は?

食品が腐るのは、金などの微生物によるものです。

ほとんど微生物は、水分がないと増えることができません。

そこで、昔から食品を長持ちさせるために、

天日干しなどの乾物が保存食としてつくられてきました。

ところが、梅干しには水分が含まれているのに腐りません。

 

梅干しが腐らないのは、含まれる水分に秘密があった

食品に含まれる水分には、

結合水、溶解水、自由水の3種類があります。

結合水は、食品の成分と結合していて、

蒸発しにくく、マイナス30度近くにならないと

凍結もしません。

溶解水とは、食品の結合力が結合水よりも

弱い水分の事です。

自由水とは、食品との結合力が弱く、

自由に動くことができる水分で、

簡単に蒸発します。

微生物は、この自由水によって増殖し、

食品が腐りやすくなります。

梅干しが乾燥していないのに腐りにくいのは、

自由水が少ないうえに、塩分でその自由水を奪い

細菌が繁殖しない結合水だけを残しているからなのです。

自家製の梅干しも長期間置いておくと、

塩が吹いたり、肉が無くなってきたりしますが、

腐ることはほぼありません。

 

まとめ

スーパーで売っている梅干しは、

「減塩梅干」「はちみつ梅干」「かつお梅」など、

食べやすいタイプのものが多く市販されています。

塩分濃度は、商品によって6%、10%などとさまざまです。

こちらは、「調味梅干」と呼び、

伝統的な梅干とは区別されています。

今の梅干は減塩志向のせいで、

梅干を水洗いして塩抜きし、

調味料(蜂蜜や甘味料、アミノ酸などのうまみ成分)や保存料を加えて作ります。

脱塩したときに風味、成分も損なわれ、

クエン酸含有量も少ないのが特徴です。

防腐効果がないどころか、

梅干本体すら冷蔵庫に入れないと腐ってしまいます。

紀州の梅干し
 

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