クンシランは、ランの種類と思う方が多いと思いますが、
ランではありません。
ヒガンバナ科の植物になります。
クンシランの花を咲かせるには、
気温の管理がポイントとなります。
そこで今回は、
クンシラン(君子蘭)の育て方について
キレイに咲かせ、元気に育てるコツを紹介します。
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目次
クンシランの品種について
君子蘭は数種類あり、
葉っぱや株姿によって3つのグループに分けられます。
高性広葉系
幅が広く長い葉が、立つように生えます。
花茎が長く丈夫で、一般に鉢物として流通している種類です。
ダルマ系
肉厚で幅広の短い葉が重なり合い、左右に開きます。花茎が短く、生長はややゆっくりです。
斑入り系
葉に白色や淡黄色の斑が縞状に入ります。
クリビア・ミニアータ
森の岩の上などに自生している南アフリカ原産の品種で、
欧米で園芸化されました。
高さ40~50cmほどの太い花茎を伸ばし、
その先端に直径約3cmのラッパ形の花を10~20個つけます。
鮮やかな朱赤色の花が君子蘭の色として定着していますが、
黄色い花もあります。
クリビア・ノビリス
南アメリカのケープ州に自生している品種です。
緋色で、細長いベル型の花を下向きに咲かせます。
他の君子蘭に比べてふくらみがなく、
花茎の先端にたくさん花が咲き、
先端が緑色になるのが特徴です。
クリビア・ガーデニー
南アフリカのナタール州およびトランスバール共和国が原産の品種です。
花期は10~11月頃で、50cmほどの花茎の先に、
下向きの花を10~15個咲かせます。
花は筒状で雄しべと雌しべが外にでており、
オレンジ色~黄色から、
先端に向かって緑色に移り変わる花びらをしています。
葉は、先の尖った剣形で緑色をしており、
30~90cmほどに生長します。
クリビア・カウレッセンス
晩春から初夏にかけて、
花茎の先に小さな花を下向きにたくさん咲かせます。
花は細長いベル型で、朱赤色をしています。
葉が落ちた後、茎が伸びて花の先端が薄い緑色になるのが特徴で、
国内ではほとんど取り扱われない、珍しい原種です。
スカドクスス・プニケウス
8月下旬に開花する、南アフリカからエチオピアが原産の品種です。
日陰を好み、長さ3cm、直径3〜10cmの花を、
円錐形に咲かせるのが特徴です。
ハエマントゥス・アルビフロス
南アフリカ原産の、日陰を好む品種です。
開花は5月下旬頃で、花茎の長さは10〜20cmほど。
糸状の雄しべが眉刷毛のように見え、
オモトに似た幅広の葉をつけることから、
日本では「眉刷毛万年青」と呼ばれています。
キバナクンシラン
透き通るようなやわらかい黄色の花びらをした品種です。
クンシランの育て方について
クンシラン栽培のポイントは、
気温管理です。
10度以下の低温に60日以上あわないと、
花が咲かないか花茎が伸びない性質があります。
秋は霜に当てないように、
霜が降りる直前まで戸外で管理し、
室内に取り込んだ後も5度以上10度以下で管理しましょう。
クンシランの種まきの方法について
使用する道具
クンシランが受粉して実がついて、
赤くなって実を楽しんで、
ポロリと落ちてから茎を前後に折るといいでしょう。
そして、表皮を剥いて種を洗って鉢に植えます。
保存しないで蒔くと便利ですよ。
種には針でつついたような茶褐色の斑点があり、
ここから発根してくるので、
この部分が横向きになるように植えるのがポイントです。
浅鉢に種子が少し見える程度の深さに植え、
土の表面が乾かないように水苔を薄く敷き、乾燥を防ぎます。
種まきで育てた場合、
発芽後、開花するまで5年程度かかります。
試験的でなければ種からより、
わき目を株分けするのが早いです。
土づくりについて
使用する道具
赤玉土単体でも育ちますが、
川砂4:赤玉土3:腐葉土3の割合で混ぜた土が一般的です。
最近は、クンシラン専用土が販売されているので、
便利な世の中になりました。
植え替え・植え付けについて
植え替えは、春の花後です。
30センチ以上(10号以上の素焼き鉢)の鉢を用意し、
「クンシラン用土」を買ってきて、準備します。
株元をしっかりと掴んで全体を抜き出します。
これが重労働ですが、
抜きにくい場合は鉢を横たえて、
ゴロゴロと地面を転がしながら抜き出します。
元気そうな株だけを残し、根が切れても気にせず、
ガバガバと株分けします。
新しい用土を入れて、苗を植えつけます。
その後は戸外の日陰で管理します。
翌年の開花は見込めない場合もありますが、
翌々年には元気に開花するでしょう。
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クンシランの肥料の与え方について
使用する道具
植え付け時に、
油粕に骨粉入りの有機質固形肥料を与えます。
クンシラン専用肥料も販売されていますが、
こちらは値段が高いうえに、
油粕にマグネシウムやカルシウムなどの、
微量要素を加えているだけですので、
市販の油粕で十分対応できます。
液肥を薄めて、水やりの代わりに数回与えてもかOKです。
夏場は、休眠期なので肥料は不要です。
日光の当たり方に注意します
一定方向からの日光ばかりを受けていると、
株全体が不格好になってしまいます。
一週間に一回程度、鉢の向きをぐるりと180℃まわして、
均等に日があたるようにしましょう。
クンシランの制定方法について
花茎をつけてままにしておくと、
種ができて株が弱ります。
花の終わった茎の根本を持ち、
ぽっきと折れるまで曲げて取り除きます。
種を成長させる養分を来年の花の養分にするためです。
クンシランの育て方サイクルについて
一年間の生育サイクルは、
ゴールデンウィーク後に屋外に出します。
置き場所は、完全日陰ですが、
あまり暗すぎない日陰が最適です。
通風はホドホドで、土の湿り気が、
なんとなくのぼってくるような場所がお気に入りです。
水やりは、他の庭木と一緒にあげますが、
根はとても太く、葉も厚く、乾燥には非常に強いです。
外の生活に馴染んだ頃、油粕程度を少々施します。
秋はぎりぎりまで戸外で栽培し、
12月最初のころの寒さに当ててから屋内に取り入れます。
ある程度の寒さに当てないと、花芽が形成されません。
屋内の置き場所は、レースのカーテン越し、
曇りガラスごしの太陽光線が当たる場所です。
でも、場所がなければ、
少しでも明るい室内であれば無加温で冬越しできます。
冬期は水やりは極端に減らします。
弱っている年は、全く水やりをしなかったこともありますが、
休眠に入り、冬越しできました。
花茎が上がってくるのは、春先です。
しかし、置き場所の環境によっては、
3月を待たずに開花する場合もあります。
花後は花茎を根元からかきとります。
放っておくと大きな実をつけて体力を消耗します。
お礼肥えとして、油粕などを少々施し、、
ゴールデンウィーク後に、再び戸外での栽培に戻します。
クンシランの増やし方について
使用する道具
クンシランは、株分けと種まきで増やすことができます。
種まきのやり方は説明しましたので、
株分けの方法を紹介します。
5月上旬〜6月中旬頃か、10月上旬〜中旬が適期です。
どうしても外れない株は、
3株位ずつに分けるように、
株元にハサミで切込を入れて引き離します。
切れるハサミが無ければ包丁でも構いません。
必ず株の根元のみにして下さい。
根がほぐれなかればドライバーや支柱の太いものなどを入れてほぐし、
株元からテコの原理で剥がすようにします。
株分けする前に1週間位水を切ります。
土が湿っていると根がほぐしにくいです。
君子蘭は葉が厚いし根も太いので、
少しくらい水をやらなくても心配有りません。
切り口に殺菌剤(チオファネートメチル剤など)を筆で塗って、
30分ほど乾かします。
植え替え後は水をタップリやってから、
しばらく日陰で管理します。
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まとめ
クンシランは、
10度以下の低温に60日以上あわないと、
花が咲かないか花茎が伸びない性質があります。
また、鉢の中で古い根がつまって、
新しい根が伸びられなくなっても、花が咲かなくなります。
この点を注意して育てましょう。
最後に
最後までご覧いただき、
有難うございます。
その他のお花の育て方も、
紹介していますので、参考にしてみてください。
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